岸 拓弥 Director / 理事

国際医療福祉大学大学院 医学研究科循環器内科学教授。心不全と高血圧を専門とする循環器内科医として幅広く診療を行いながら、循環生理学や脳による多臓器連関生体恒常性の基礎研究では世界をリードする一人である。循環器関連国内主要学会の評議員ならびに米国心臓協会・欧州心臓病学会のフェローであり、ガイドラインの作成にも関わっている。また、Social Networking Serviceを活用した医学系学会の情報発信先駆けとして注目されている日本循環器学会情報広報部会で中心的役割を果たし、国内医学系学会初の日本高血圧学会ダイバーシティ推進旭川宣言書作成にも携わっている。

略歴

1997年 九州大学医学部卒業、九州大学医学部付属病院にて研修
2002年 九州大学大学院医学研究院循環器内科学卒業(学位取得)
2003年 飯塚病院循環器内科 医長
2005年 九州大学大学院医学研究院循環器内科学 医員
2010年 九州大学大学院医学研究院先端心血管治療学講座 客員助教
2011年 九州大学大学院医学研究院先端心血管治療学講座 講師
2014年 九州大学大学院医学研究院先端心血管治療学講座 准教授
2015年 九州大学循環器病未来医療研究センター 部門長
2019年 国際医療福祉大学大学院福岡保健医療学部 教授
2020年 国際医療福祉大学大学院医学研究科循環器内科学 教授
同年   国際医療福祉大学福岡薬学部 教授(兼任)

学会活動・受賞歴

・日本循環器学会:Fellow of JCS、総務委員会情報広報部会副部会長、総務委員会5カ年計画検討部会予防・国民への啓発サブワーキンググループサブリーダー、予防委員会委員
・日本心臓病学会:上級臨床医
・日本心不全学会:評議員、デバイス委員会委員
・日本高血圧学会:評議員、Fellow of JSH、フューチャープラン統括委員会サブリーダー、広報情報委員会委員、若手研究者活性化委員会委員、学会プログラム委員会委員、ダイバーシティー推進委員会委員、国際高血圧学会2022京都開催実行委員広報サブリーダー
・日本循環制御医学会:評議員
・日本抗加齢医学会:評議員
・高血圧関連疾患モデル学会:評議員
・日本心血管内分泌代謝学会:幹事・評議員
・日本循環器病予防学会:評議員
・日本臨床生理学会:評議員
・American Heart Association:Fellow of AHA
・European Society of Cardiology:Fellow of ESC
・病院マーケティングサミットJAPAN 理事
・医師キャリア向上委員会 委員長
・医療コミュニケーション研究委員会 委員

・日本循環器学会若手研究者奨励賞
・日本循環器学会CPIS賞
・日本高血圧学会学術賞、Young Investigator Award
・日本心不全学会学術賞
・日本心血管内分泌代謝学会高峰譲吉研究奨励賞
・日本高血圧関連疾患モデル学会 中尾賞・家森賞・尾崎賞
・日本循環制御医学会山本道雄賞
・American Physiological Society Recognition Research Award、Young Investigator Award
・American Heart Association New Investigator Award
・International Union of Physiological Society Young Investigator Award

病院マーケティングサミットJAPAN2020 メッセージ

点と点を結んで新たな空間を創出する
医学部を卒業し、出身大学の医局に入局して研修も出身大学病院で行い、言われるがまま大学院に進み、関連病院に出向して、また大学に戻ってキャリアを積む。こんな医師人生、皆さんいかが思われますか?これはリアルな僕で、実に狭い世界で主体性のない偏った考えの医師人生を送ってきました。そんな中、ふとした出会いから世界が一気に広がり、自分の役割をしっかり自覚できるようになったのが、まさに病院マーケティングサミットJAPANとの出会いです。色々としくじった経験を活かすべく、医師キャリア向上委員会の委員長として病院マーケティングサミットJAPAN2019で登壇したことをきっかけに、さらに活動の幅を広げ、今年度からは病院マーケティングサミットJAPANの理事も務めることとなりました。
これまでの医療は、病院という場で「医師はかくあるべき」を実践しながら行われてきました。しかし、ともするとそのスタンスは医療を提供する側の独善的な面を発展させたことは否めません。病院も医師も「べき」論から離れ、医療はみんなと社会を幸せにするという本来の目的実現に向けて、一見無関係に見える「点と点を結んで線ではなく新たな空間を創出する」企画をたくさん考えました。2020年12月3日・4日で何かが変わります。何が変わるのかは、皆さんの中に答えがあります。期待してください。

第2回Digital Hypertension Conferenceもぜひ
病院マーケティングサミットJAPAN2020では、私が代表世話人を務める日本高血圧学会企画の第2回Digital Hypertension Conferenceも12月3日に同時開催します。人類が体験したことのない超高齢社会となっている我が国において、悪性腫瘍に次ぐ死因第2位である脳心血管病の最大の原因であり患者数は4300万人と推定される高血圧ですが、病院を受診し治療目標を達成できているのはわずか27%で、33%は自分の血圧すら知らないのが現状です。狩猟社会(Society1.0)→農耕社会(Society2.0)→工業社会(Society3.0)→情報社会(Society4.0)に続く、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会であるSociety5.0は、高血圧の未解決問題が克服されSustainable Development Goals (持続可能な開発目標;SDGs)が達成されたスマート社会とも言えます。「Society5.0で高血圧克服をSDGsへ」をテーマに、高血圧と人工知能(Artificial Intelligence;AI)やIoT(Internet of Thing、最近ではIntelligence of Thing)、さらにはIoH(Internet of Human)を冷静かつ具体的に考えるDigital Hypertension Conferenceにもぜひご参加ください。