12月4日(金) 18:30~20:00
企画担当:豊田郁子、前田哲兵
企画の言葉:医療において医療事故などの予期せぬ事態が発生した場合、訴訟での解決(司法における解決)が想定されることが多い。しかし、訴訟には、時間的なコスト、事務的なコストなど多大な手間がかかる。また、訴訟とは、原告と被告が双方の主張をぶつけ合う場であり、そこに患者・家族や、医療者に対する「癒し」はなく、双方ともに疲弊してしまうことが多いといえる。また、訴訟は、損害賠償請求権の存否を判断する場であって、医療安全を志向する場でもない。
以上のような司法の特性に鑑みると、医療現場における問題を解決する場として、訴訟での解決(司法における解決)は、決して望ましいものとはいえない。しかし、問題があったと患者から言われた際、多くの医療機関は、訴訟での解決を念頭においた対応をしているように思える。そして、そのような対応こそが、問題をむしろ大きくしている原因ではないかと考える。
問題が起きた際に重要なことは、「相手のニーズを把握する」ということである。しかし、医療の現場においては、この基本的な観点が欠落しているように思える。
そこで、本企画では、医療現場において問題が起きた際の「患者のニーズ」が「対話」にあることを明らかにした上で、あるべき「対話」のあり方を探求し、もって、問題が大きく膨れ上がることを防いで、患者・家族及び医療者の双方が前向きな気持ちになれるような解決のあり方を考える。
座長:今井智一(今井関口法律事務所) 豊田郁子(NPO法人 架け橋)
対話か訴訟か〜医療訴訟の実際〜
演者:前田哲兵 (坂井・鵜之沢・前田法律事務所)
患者が最初に求めるのは「謝罪」でも「賠償」でもなく「対話」
演者:豊田郁子 (NPO法人 架け橋)
医療安全から患者安全へ〜15年間で変わった「制度」、これから変えていく「制度」〜
演者:稲葉一人 (中京大学 教授、元判事)
実務担当者のための医療事故対応〜エビデンスを現場対応に活かすには〜
演者:浦松雅史 (東京医大病院 安全管理室 副室長 同 総合相談・支援センター 副センター長)
総合討論
全員
【病院マーケティングサミットJAPAN2020】
会場:EventHubオンライン会場